【実施報告】JSPE Day 2019「気候変動」 / JSPE Day – Climate Change

【開催案内】

JSPEでは、PE会員とPEN/FE/AF/ST会員および非会員とが、関東や関西といった地域の壁を越えてより幅広く技術交流を行えることを目的とした終日セミナー 「JSPE Day」 を実施しております。全セッション終了後は、東京会場、神戸会場それぞれでささやかな懇親会も行います。これからPEを取得しようとする方にとっては、先輩PEと親しく知り合えるチャンスでもあります。午前1.5h、午後3.5h、合計で最大5.0hのPDHを発行します。(会員限定でセミナーのWeb視聴も予定しております)

日時  :2019年9月28日(土) 10:30-16:30
場所  :東京会場:NATULUCK飯田橋東口駅前店2F中会議室
       神戸会場:兵庫県民会館(元町)

プログラム
10:00-10:30 受付

第一部
10:30-10:45 開会挨拶、PE登録者の読み上げなど
10:45-11:20 講演1
西久保理事@神戸会場:NSPEカンザスシティ総会の参加報告/PE Conference in Kansas City (PECON19)
11:15-12:00 講演2
稲葉理事@東京会場:地球温暖化(脱炭素社会)に対する重工業メーカーとしての取り組み/An Effort on Climate Change as a Heavy Industry Company

第二部
13:00-14:30 基調講演
弘前大学教授
野尻幸宏氏@東京会場:気候変動 -何が本当に不都合な真実なのか?-/Climate Change – What is a real inconvenient truth? –
14:30-14:45 休憩
14:45-15:30 講演3
土屋監事@東京会場:2070年地球温暖化を2℃以下にするための実行解の提案-Shell Sky Scenario 2018の紹介-/Shell Sky Scenario 2018 : A feasible solution to suppress the rise of temperature below 2 degree by the year 2070
15:30-16:15 講演4
竹政会員@東京会場:地球温暖化対応と製品安全性 家庭用冷凍冷蔵庫冷媒を微燃制へ変更提言/A proposal to change household refrigerator’s refrigerants to weak flammable one
16:15-16:30 閉会挨拶、その他(事務局連絡など)

CPD  :5PDH(午前1.5PDH、午後3.5PDH)提供
参加費 :2,500円(JSPE会員)、3,500円(非会員)

【実施報告】

東京会場、神戸会場及びWeb 配信を同時につないでJSPE として一体となったWorkshop、JSPE Day を9月28 日に開催しました。企画が始まって6年目となる今回は、「気候変動」をテーマに1 件の基調講演、および4件の会員講師による終日セミナーとなりました。

東京会場のNATULUCK飯田橋会議室には37 名(講師4 名、事務局5 名含む)の参加者、神戸会場の元町・兵庫県民会館には7名(講師1 名、事務局2 名含む)の方が集まりました。また、今年はWeb 配信を再開し、4名の方に受講してだき、合計48名の参加者は総会に次いで大きなイベントとなりました。

午前の最初はPE 合格、登録者の読み上げと会場にいる対象者から喜びの一声をいただきました。PE 登録準備中の会員にとっては登録に向けて良い刺激になったのではないかと思います。

関西会場-Creed唱和

午前の講演一件目は、昨年に引き続き神戸会場の西久保理事より「NSPE カンザスシティ総会の参加報告」というテーマで7月17-21日にミズーリ州カンザスシティで開催されたNSPE 総会(PECON19)の様子やJSPEが問い合わせを行っている海外居住会員向けの年会費減額案に対する状況を紹介いただくとともに、PECON19に参加した各会員のレポートの概略を説明していただきました。NSPE と提携協定を結んでいるJSPE としては今後もNSPE との密な連携を図っていきたいと思います。

関西会場-西久保理事の講演

午前二件目の講演では東京会場の稲葉理事より「地球温暖化(脱炭素社会)に対する重工業メーカーとしての取り組み」というテーマで講演いただきました。講師が勤務しているIHIにおける製品開発事例(メタネーション、エネルギーマネジメントシステム、エネルギーキャリアとしてのアンモニア)について説明し、テーマのように重工業メーカーとしての取り組みを紹介しました。

東京会場-稲葉理事の講演

午後は東京会場から「気候変動 -何が本当に不都合な真実なのか?」と称して、弘前大学教授の野尻様より基調講演をいただき、気候変動問題(地球温暖化)について紹介いただきました。IPCC第5次評価報告書や現在設定されている温度の上限目標の根拠などについて紹介いただき、対策として蓄電池が重要になる旨を紹介いただきました。また、講演タイトルにあるように「何が本当に不都合な真実なのか」を学ぶ機会を頂きました。野尻様は、大学の講義で本内容を紹介しており、今回は90分という短い時間ながら要点を絞り、ご紹介いただきました。

東京会場-野尻先生の講演

午後の二件目講演は土屋監事による「2070年地球温暖化を2℃以下にするための実行解の提案」というテーマで講演いただきました。Shell社が公開しているSky Scenarioを題材に、温暖化(温室効果ガス)に紹介いただき、CCSが重要になってくるまた、オイル・ガス会社のShell社が将来的に脱オイル・ガスを見すえていることに、ある種の驚きを感じました。

東京会場-土屋監事の講演

午後の三件目の講演は東京会場から竹政会員による「地球温暖化対応と製品安全性 家庭用冷凍冷蔵庫冷媒を微燃制へ変更提言」というテーマで講演いただきました。地球温暖化係数の大きさから、家庭用冷凍冷蔵庫の冷媒に主に用いられているHFCに削減目標が掲げられ、代替としてHFO(ハイドロフルオロオレフィン)が挙げられていることを紹介いただきました。また、HFOには燃焼性があり、その燃焼性のリスクは消費者に理解されるべきという講師の提言を説明頂きました。

講師の皆様にはお時間も無い中、本イベントにご協力いただき、教育部会一同大変感謝しております。JSPE Day も今年で6年目になりました。企画・実行部門としては、皆さんに来年も喜んで参加して頂けるようなテーマを考えて行くつもりですのでご意見、ご希望がありましたらJSPEへ連絡をお願いします。

 

JSPE教育部会/企画部会/会員部会